端島を歩く
*ちょこっと長崎、端島の旅。 その4
あの建物と建物に挟まれ影になっている瓦礫の道を行ってみたいけれど・・・。
もちろん見学ルートは決まっていて。
島の東にあるドルフィン桟橋から南東の岸壁に沿うように見学通路があり、
第一見学広場、第二見学広場、第三見学広場の3つのポイントで、立ち止まってガイドをしてくださった。
ただ、時間が短いこともあって、ゆっくり写真を撮ることができなくてちょっと残念。
でも、実際にここで住んでいたガイドさんから、軍艦島の歴史だけじゃなくて、
当時の生活の様子や引き上げ時の想いなんかも伺えて、とってもよかった。
第一見学広場からは、貯炭場やベルトコンベアなどの生産施設、従業員住宅、
主力坑だった第二竪坑跡などを見ることができる。
第二竪坑施設はすでにほとんど崩壊していたけれど、
第二竪坑のために設けられた桟橋への昇降階段など、
当時の様子をうかがわせる建造物が立ち並んでいた。
第二見学広場には、端島炭坑の中枢であった煉瓦造りの総合事務所があり、
当時の面影が残っていたよ。
総合事務所の中には、会議室や炭鉱マンのための共同浴場などがあり、
浴場はいつも真っ黒だったそう。
第三見学広場からは、1916年に建てられた7階建の30号棟、そして31号棟が見える。
30号棟は、日本最古の鉄筋コンクリート造の高層アパートで鉱員住宅だった。
中庭には吹き抜けの廊下と階段があり、階下には売店もあったそう。
中には、まだ生活用品や電化製品が残っているんだって。
建物の中、見てみたかったなぁ・・・、当時の暮らしを見てみたかった。
そうそう、1958年に完成したプール跡もあったよ。
このまま朽ちていくのを見守っていくのか、それとも手を入れて保存していくのか等、
色々議論があるけれど、答えの出ないとても難しい問題だと思う。
ここで働いていた炭鉱マンや暮らしていた人々は、
今、どんな気持ちでいるんだろうか。
ドルフィン桟橋まで来た道をてくてく、岸壁の穴から海が見えて。
桟橋から船に乗り込んで、端島(軍艦島)にお別れ。
いつか上陸できなくなる日がくるのかなぁ・・・。
長崎の旅、
つづく。